こんにちは♪
相模原市南区のみほピアノ教室、講師の川村美穂です!
今回はピアノ導入期におすすめの教本『ゴーゴーピアノ』シリーズについて、私のピアノ教室で実際に使ってきての解説と使用感、体験談、注意点等をご紹介します。

1.ゴーゴーピアノとは?

『ゴーゴーピアノ』シリーズは遠藤蓉子さんによる小さい子のための初心者向けピアノ教本です。2003年に出版され発売から20年経つ教本です。小さなお子さんが初めてピアノを習うときに無理せず楽しんで使えるよう配慮されています。
著者の遠藤さんは常に新しい楽譜を出版されていて自らのYou Tubeでも紹介されています。ピアノの幼児教育にとても積極的な方です。遠藤さんはこの教本で子どもたちにピアノを弾く喜びを感じてもらい、楽しいレッスンにつなげてほしい、と仰っています。
小さなお子さんでも楽しくピアノのレッスンをはじめてみたい、と考えている方にオススメの教本です。

『ゴーゴーピアノ』シリーズは全3巻です。
ゴーゴーピアノ1
ゴーゴーピアノ2
ゴーゴーピアノ3

特徴

・進度がゆるやかでとても丁寧に進んで行くため挫折しにくい
・挿し絵やタイトルが幼児に向いている
・リズムだけの楽譜とピアノで弾く楽譜が別になっている

見やすい大きな楽譜で丁寧に進んで行くのでピアノをはじめて習う小さなお子さんにオススメです。
挿し絵は子どもたちに好評で、塗り絵感覚で毎週塗ってくれる生徒さんもいました(^^)
リズムだけの楽譜とピアノで弾く楽譜が別になっています。リズムを練習してから音程を付けていくのでとても取り組みやすいです。

2.『ゴーゴーピアノ1』


・1曲の長さは4小節
・全25曲
・音はド・レ・ミのみ
・リズム譜とピアノ用の楽譜、2つで1セット
・ピアノで弾く楽譜にリズムはない
・リズム譜では四分音符、二分音符、四分休符が出る
※リズム譜とはリズムだけの楽譜
・同じような曲の繰り返しで少しずつ進む
・講師用の伴奏譜がついている

1〜5曲がド
6〜15曲がドレ
16〜25曲がドレミ

『ゴーゴーピアノ1』でオススメの曲は「ちゅうりっぷ」という曲です。
童謡の「ちゅうりっぷ」に似たメロディで弾きやすく、挿し絵も小さなお子さんに人気です(^^)

3.『ゴーゴーピアノ2』


・1曲の長さは4小節
・全25曲
・音はド・レ・ミ・ファ・ソで右手のみ
・リズム譜のみでまだピアノで弾く楽譜にリズムはない
・同じような曲の繰り返しで少しずつ進む
・講師用の伴奏譜がついている

1〜5曲がドレミ
6〜15曲がドレミファ
16〜25曲がドレミファソ

『ゴーゴーピアノ2』でオススメの曲は「ぴあの」という曲です。この曲ではじめてドレミファソまで五本の指で弾きます。小さなお子さんにとって小指まで使って弾くということが特別で、楽しく感じるようです(^^)

4.『ゴーゴーピアノ3』


・1曲の長さは4小節
・全25曲
・音はド・レ・ミ・ファ・ソで右手のみ
・リズムが出てくる
(四分音符、二分音符、四分休符が出る)
・同じような曲の繰り返しで少しずつ進む
・講師用の伴奏譜がついている
・『ゴーゴーピアノ3』で他の一般的な教本の導入レベル

1〜3曲がド
4〜6曲がドレ
7〜11曲がドレミ
12〜15曲ドレミファ
16〜25曲がドレミファソ

『ゴーゴーピアノ3』でオススメの曲は「あめ」という曲です。今までドレミファソなどの順番になっていたメロディがこの曲ではじめて動き出します。はじめは弾きにくく戸惑うこともありますが楽しいメロディです♪

5.使い方

3〜4歳(年少〜年中さん)のお子さんには体験レッスンで『ゴーゴーピアノ1』の1曲目を使用しています。
リズムだけの楽譜とピアノを弾く楽譜が分かれているので体験レッスンを丁寧に進めることができます。
またほとんどの子が花丸になるのでピアノが弾けて嬉しい気持ちも一緒に体験することができます(^^)小さなお子さんの体験レッスンにはオススメです!
体験レッスン後の通常のレッスンではそのまま『ゴーゴーピアノ1』を使用しています。
ゆるやかな進度なのでお子さんによっては少し物足りないこともあるかもしれません。
その場合には2〜3曲ずつ進めて早めに導入期を終えることもあります。
導入期は毎日練習する習慣をつけ、ピアノのレッスンの在り方について学んでいく時期でもあります。
スッと進んでしまう一般的な教本よりも『ゴーゴーピアノ』シリーズは自宅での練習に取り組みやすく、毎日の練習習慣を身に付けやすい教本だと思います。

5歳頃(年長さん)のお子さんでは『ゴーゴーピアノ1』だとすぐに弾けてしまうので『ゴーゴーピアノ3』から始めています。

使用例

現在小学1年生(6歳)のSちゃん(相模原市南区)は年少さん(3歳)の時に『ゴーゴーピアノ1』を始めました。年中さん(4歳)には『ゴーゴーピアノ3』を終えて次の『よいこのピアノ』シリーズへ。
※意欲的に取り組める生徒さんだったので重複している所は省略しました。

その後年長さん(5歳)ではオルガンピアノの教本へ移り、現在小学1年生(6歳)ではオルガンピアノ3巻を練習しています。
※『よいこのピアノ』から『オルガンピアノ』へ移る際、重複して勉強する所があったのでこちらもでも省略しています。

3〜4歳の時の導入に時間をかけて進みましたが、全体的な進度として遅れが出ているようには感じません。
幼い頃に丁寧にレッスンを進めた結果、挫折することもなく、生徒と先生の信頼関係も生まれ、現在とても良い環境でレッスンすることができています。

6.『ゴーゴーピアノ』の次

『ゴーゴーピアノ』の次は『よいこのピアノ』に進むとスムーズに移行できます。著者の遠藤蓉子さんもそのように出版したと仰っています。また6歳以上(小学生)のお子さんがピアノを始める時も『よいこのピアノ』シリーズで始めることもあります。

『よいこのピアノ』シリーズも全3巻です。
最初は『ゴーゴーピアノ』の復習のような箇所が多く、子どもたちも混乱することなく取り組めます。
少しずつ両手奏になり、童謡などの知っている曲も出て来てます。こちらも丁寧に進んで行くので今までのレッスンペースが乱れることなくレベルアップできます。
『よいこのピアノ』シリーズを終える頃には他の教本の導入修了程度になります。
私はこの『よいこのピアノ』シリーズ修了までにその生徒さんはどんな曲調の物が好きでどんな性格なのか(コツコツ練習できるタイプなのか、そうでないのか)などを見極める期間としても使っていて、その間に次の教本を選んでいます。
『ゴーゴーピアノ』と『よいこのピアノ』をセットで使用するとさらに丁寧な導入期を過ごすことができるのでオススメです。

7.デメリット

『ゴーゴーピアノ』は小さな子が取り組みやすい一方、リズムだけの楽譜に歌詞が付いているのですが、恥ずかしがってやらない子もいます。歌詞のひらがながスラスラ読めない年齢の子たちなので少し混乱してしまうことが多いです。なので私は「たん・たん・たん・うん」などのリズム読みで練習するようにしています。
またリズムだけの楽譜では四分休符を勉強して、ピアノを弾く楽譜になると四分休符は無くなりその部分が突然空白になるので戸惑う生徒さんもいました。なので私は四分休符を書き足すこともありました。

8.まとめ

『ゴーゴーピアノ』著者の遠藤蓉子さんは2歳〜3歳のお子さんを対象に出版しているそうですが私が教えてきた感覚では2歳のお子さんには少し難しいように感じます。
3歳〜4歳でピアノをはじめて習うお子さんに特にオススメの教本です。無理のない進度なので楽しくピアノに慣れていくことができます。

『ゴーゴーピアノ3』で他の教本の導入レベルになるのでとても丁寧に導入をすることになります。ピアノをはじめる時、導入で挫折してしまうよりもピアノは楽しい!ピアノが弾けてたくさん花丸をもらえた!というプラスのイメージを持ってはじめる方がその後の音楽人生はまったく違うものになると思います。人生に1度しかないピアノの導入期を大切にしたいと考える方にはオススメな教本です。
一方、導入期に少し時間がかかってしまいます。他の教本ではサッと通り過ぎてしまう所を丁寧に繰り返し学習するので、年齢が大きい子には3巻からはじめる、または2〜3曲ずつ進めるなど工夫して導入することをオススメします。
「練習すれば弾ける!」という自信をつけられる教本なので他の教本に入る前に1冊でも弾いてみる価値はあると思います(^^)

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